MITSUBISHI MDT221WTF(BK)
税込79,800円 [送料無料][7,980pt還元][最安値]
・業界で初めて地上/BS/110度CSデジタル放送チューナーを内蔵した、フルHD対応21.5型マルチメディアワイド液晶ディスプレイ。DVI-D(HDCP対応)、アナログ(D-Sub)、HDMI端子2系統、コンポジットビデオ、S-Video(S2対応)、コンポーネント(D5対応)も各1系統搭載。[ニュースリリース][PC Watch][AV Watch][IT Media][ASCII]
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三菱電機は10月22日、マルチメディアワイド液晶ディスプレイ「VISEO」の新機種として、地上・BS・110度CSデジタルチューナー内蔵の21.5型ワイドモデル「MDT221WTF(BK)」、ならびにAV入力対応の24.1型ワイドモデル「MDT243WG」「MDT243WG-SB」を発表した。いずれも11月7日に発売する予定だ。価格はオープンで、実売価格はMDT221WTF(BK)が8万円前後、MDT243WGとMDT243WG-SBが12万円前後の見込み。

 MDT243WGとMDT243WG-SBの違いは本体色のみで、MDT243WGが光沢のクリアピアノブラック、MDT243WG-SBが非光沢のサテンブラックを採用している。MDT243WG-SBは3000台限定のモデルだ。MDT221WTF(BK)のカラーは非光沢のブラックのみで、光沢ボディのモデルは用意されていない。

●テレビも2系統HDMIも装備した“全部入り”の21.5型モデル

 MDT221WTF(BK)は、VISEO初の地上・BS・110度CSデジタルチューナー内蔵モデル。PC向けの液晶ディスプレイに地上デジタルチューナーを内蔵した製品はすでに他社から販売されているが、テレビと同様にBS・110度CS放送やデータ放送までをすべてカバーする製品は業界初となる。21.5型ワイド液晶パネルは、解像度が1920×1080ドット(フルHD)、アスペクト比が16:9とテレビと同じだ。

 テレビ機能は、EPGをはじめ、ユーザーの好みに設定できる「お気に入り番組表」、字幕放送、データ放送、視聴しながら他チャンネルを確認できる「他番組一覧」、ジャンル別の番組検索、番組視聴予約などを用意。未使用時でもチューナー部に通電した状態にしておくことで、起動やチャンネル切り替えのレスポンスを高速化する「クイック起動」モードも備えている。

 高画質機能としては、内部の多階調処理でトーンジャンプを抑える「10ビットガンマ」、映像ソースの入力レベルに応じてコントラストを自動調整する「ダイナミックコントラスト」、映像ソースの輝度レベルを分析してバックライトをリアルタイムに制御する「Contrast Ratio Optimizer」(CRO)を搭載する。画質に関しては液晶テレビの開発陣とも協力し、テレビとPCにそれぞれ適した調整を行ったという。

 音声の面では、スピーカーユニットの特性や開口部の形状などが音質に与える悪影響を補正信号で打ち消す技術「DIATONEリニアフェイズ」を装備。視聴中に大きくなる音量を制御して全体の音量バランスを調整することで、番組ごとに異なる音量に対しても設定した音量の範囲に自動調整する「おすすめ音量」機能も持つ。

 インタフェースは映像入力がDVI-D(HDCP対応)、アナログRGBのD-Sub、HDMI(PC入力可)×2、D5、S-Video(S2)/コンポジットビデオといった構成。音声入力はRCAステレオ×2、ステレオミニ、音声出力は光デジタル音声(2チャンネル/テレビ出力時)、ステレオミニ(ヘッドフォン出力)を備えるほか、出力3ワット+3ワットのステレオスピーカーを内蔵する。

 液晶ディスプレイとしての基本スペックは、輝度が300カンデラ/平方メートル、コントラスト比が1000:1(CRO動作時2000:1)、応答速度が5ms、視野角が上下160度/左右170度、表示色が約1677万色。液晶パネルはTN方式のノングレアタイプ、色域はNTSC比で約72%だ。

 TN方式の液晶パネルは特に上下方向の視野角が狭いため、床に寝ころんで視聴する場合など、画面を下から見上げると色相が反転して見づらくなってしまう。そこでMDT221WTF(BK)は、入力された映像信号のガンマカーブなどを液晶パネルの視野角特性にマッチするように補正し、下から見上げて見る場合の色相反転を抑える「ルックアップ」モードも用意した。

 PCとテレビ映像の2画面表示にも対応。表示方法はピクチャーインピクチャー(PinP)とピクチャーオンピクチャー(PoP)が選択でき、子画面の表示位置やサイズも変更可能だ。また、液晶パネルの解像度と異なる映像を表示する場合は、ドットバイドット表示の「リアル」、2倍の解像度で表示する「2×ズーム」、アスペクト比を維持したまま全画面拡大/余った領域には黒帯を表示する「アスペクト比」、アスペクト比に関係なく引き伸ばして全画面拡大表示する「フル」の4つが選べる。

 そのほか、省エネ設定機能の「ECO Professional」を搭載する。表示画面の明暗に応じて画面の明るさを自動的に下げることで消費電力を削減する「ECO設定」、現在の省エネ電力値をリアルタイムで表示する「ECOメーター表示」、累積省エネ電力量と省エネ率をOSDで確認できる「省エネ管理」、パワーセーブ後一定時間経過後に電源を自動でオフにする「電源OFF」といった機能が利用できる。

 本体サイズは513.8(幅)×255(奥行き)×403.8(高さ)ミリ、重量は約7.3キロ。スタンドは上20度/下5度のチルト調整、90度のスイベル調整に対応する。

●AV入力対応24.1型ワイド液晶の人気モデルに後継機が登場

 MDT243WGとMDT243WG-SBは、2007年12月に発売された「MDT242WG」の後継モデル。黒挿入、バックライトスキャニング、オーバードライブ回路の各技術を最適化して動画ボケを低減する独自技術「MP ENGINE」が「MP ENGINE II」に強化された。MP ENGINE IIではバックライトシステムを改善することで、黒挿入とバックライトスキャニングによる明るさの低下を抑えており、MP MODE時の輝度を従来比で約20%向上した。

 また、従来は表示モードや入力ソースごとに輝度の差が生じていたが、新たにMP MODEやDV MODEといった画質設定モードと入力ソースごとに輝度調整が可能になった。これにより、モードやソースを切り替えても輝度が変わらないため、実使用時のストレスが軽減されたという。

 音声面では従来からの「DIATONEリニアフェイズ」技術に新採用の「低共振スピーカー」を組み合わせた振幅制御により、従来よりゆがみの少ない低音を実現。また、中高音を増強するエフェクターや余韻成分をオーディオ信号に付加する技術によって、音の明瞭(めいりょう)度と臨場感も高めたとしている。

 そのほかの基本スペックはMDT242WGと変わらない。液晶パネルは従来と同じA-MVA方式のノングレアタイプで、解像度は1920×1200ドット(WUXGA)、表示色は約1677万色(RGB各10ビット中)、色域はNTSC比で72%だ。輝度は500カンデラ/平方メートル、コントラスト比1000:1(CRO動作時2000:1)、応答速度は中間調で6ms、MPRT(動画応答時間)は10ms、視野角は上下/左右ともに178度となっている。

 インタフェースは、映像入力にDVI-D(HDCP対応)、アナログRGBのD-Sub、HDMI×2、D5、S-Video/コンポジット、音声入力にRCAステレオ×2、ステレオミニ、音声出力に光デジタル(2チャンネル/HDMI入力時)、ステレオミニ×2(1つはヘッドフォン出力)を用意するほか、出力5ワット+5ワットのステレオスピーカーを内蔵する。

 本体サイズは558.5(幅)×270(奥行き)×460.3(高さ)ミリ、重量は約11.2キロ。スタンドは上25度/下10度のチルト、90度のスイベル、60ミリの高さ調整に対応する。

●2009年以降もテレビの技術を採り入れて動画対応に注力

 発表と同日に開催された製品説明会では、同社役員理事 リビング・デジタルメディア事業本部 副事業本部長の梅村博之氏が登壇。ディスプレイ事業について「今回は自信作ができた。今後も国内トップシェアのメーカーとして、オンリーワン商品での新市場開拓に注力していく」と力説した。

 具体的な戦略としては、PCに接続して使うディスプレイから、ゲーム機、AV機器へと接続対象を広げ、各用途に最適な映像を1台で表示するマルチメディアディスプレイを積極的に展開していくという。今回発表したMDT221WTF(BK)はその一環であり、「PCで十分使える高解像度に加えて、通常の液晶テレビと同じ使い勝手や画質、多彩な入力に対応し、用途に応じた最適な画質を提供する製品」とアピールした。

 同社役員理事 デジタルメディア事業部 事業部長の中島均氏はディスプレイ市場の現状と同社のビジョンを説明。同社の予測では、2009年度にはスクエアタイプの液晶とワイド液晶の構成比が逆転し、HDMI対応モデルの構成比が45%になるという。こうした中で同社は液晶ディスプレイのワイド化やHDMI対応を一層強化し、マルチメディアディスプレイ市場で40%のシェア獲得を狙う。

 続いて、デジタルメディア事業部 モニター事業センターの長峯卓氏は、同社のディスプレイ事業展開について述べた。2008年下期の事業展開は「PCを使いながらテレビを“ながら視聴”する使い方など、ユーザーニーズの多様化を踏まえ、今回発表した製品群で動画対応ラインアップを強化した」とし、2009年以降は「さらに動画の画質を向上させるため、テレビのトレンドである“超解像”“階調拡張”“倍速スキャン”といった技術の投入も目指す」とした。